区立小学校は、増改築及び改修工事を経ながら、児童数の変化や社会的な要請事項に対応しつつ、使用されてきました。しかし、校舎の大半が築50年を越え全体的に老朽化が進んだ学校については、全面改築を行っており、中には、複合施設(高齢者支援施設等)を同一建物内に建設する学校もあります。学校改築の現場確認等では、建築・機械・電気職の職員がともに現場に出向き、互いにコミュニケーションを図りながら学校づくりを行っています。

機械職
企画経営部 施設保全課
(平成31年度採用)
本プロジェクトにおいての
業務内容と役割
機械設備における営繕工事の監理、監督業務を通じ、本プロジェクトに携わりました。工事を円滑に遂行するための施工計画書や施工図のチェックなど、各種会議において施設管理者や運営側、更には工事施工者や工事監理者と様々な課題の検討・調整を行い、機械設備工事としての進捗管理を担いました。使いやすさももちろんのこと、将来のメンテナンス性も考慮し、区の監督員業務に努めました。
今回の取り組みにおいて、他の職種の方との
協力の様子について教えてください
機械設備工事では、将来の機器・配管等の更新も見据えて、日々の維持管理やメンテナンス性を考慮した施工が求められます。今回のプロジェクトでは、限られた空間の中でダクトや配管、配線、設備機器類を設置しなければならず、建築職や電気職との協力・連携調整が不可欠でした。多種多様な諸室に合わせて、適した設備機器や配管・空調ダクト等の配置など、調整が必要な事項をひとつ一つ、課題等に向き合い解決しながら進めてきました。
このプロジェクトで、先進的でチャレンジングな
取り組みと感じた点があれば教えてください
現場確認の際にはプロジェクトに携わる建築職と電気職とともに現場へ出向き、互いにコミュニケーションを図りながら進捗状況や調整事項について、常に共通認識を持てるように取り組みました。また、現場での打ち合わせや施工状況の確認時には、タブレットを活用し、監督員間だけでなく工事に関連する業者との業務改善の推進(働き方改革)に努めたことで、相談する時間が増え、より早く互いの課題を把握し、協力して解決することができました。
取り組みを達成することで得られる
“意義”や“やりがい”について教えてください
本プロジェクトでは、実施設計から工事まで一連の流れを経験することができました。機械設備の工事を担当していく中で、実際に建物がしゅん工した際の喜びと達成感は今でも忘れられません。
建物を引き渡した後に、学校児童が新しくできた校舎を笑顔で使っている様子を間近で見ることができたことは、今後の業務に対する糧にもなり、やりがいを感じることができました。
建築職
企画経営部 施設保全課
(令和2年採用)
本プロジェクトにおいての
業務内容と役割
新校舎建設I期工事の担当監督員として、工事において重要な施工計画書や図面のチェック、材料・製品等の検査を行い、適切かつ円滑に工事が進むよう取り組みました。敷地内における学校教育活動を継続しながら新校舎を建設する必要があり、工事で必要な会議では工事施工者、設計者だけでなく、学校や教育委員会等とも調整を図りながら、児童が安全、安心に通うことができる学校づくりに努めました。
今回の取り組みにおいて、他の職種の方との
協力の様子について教えてください
学校施設は建築のみならず電気・機械設備の各分野が密接に関わるため、職種間の専門性を活かした連携が欠かせない中で、特に設備機器の配置や照明・コンセント計画の総合調整に力を注ぎました。また現場では、出来栄えや工事を進めるうえでの課題解決に向けて何度も協議を重ねました。このプロジェクトを進めるうえで電気職、機械職との柔軟な連携があったからこそ、安全かつ安心して使うことができる学校づくりが実現できました。
このプロジェクトで、先進的でチャレンジングな
取り組みと感じた点があれば教えてください
本工事はII期工事を前提とした段階的な工事であり、I期工事で完成した新校舎と、将来的に施工されるII期工事との「接続部」の計画・施工に特に苦慮しました。地下階もあるため構造・仕上・設備全てにおいて、将来のつながりを想定した詳細設計や、止水処理など暫定的な納まりの工夫が求められました。校舎としての機能性と、将来の工事の施工性を両立させる計画は、非常にチャレンジングな点の一つでした。
取り組みを達成することで得られる
“意義”や“やりがい”について教えてください
完成した校舎を実際に児童が使い始め、新しい教室や廊下で元気に学び、遊ぶ姿を見たとき、自分の仕事が「かたち」になった喜びを強く感じました。設計・工事施工者だけでなく学校関係者とも協力しながら、図面上で検討を重ねた空間が、子どもたちの日常の中で活きていることに、建築職としてのやりがいを感じました。また将来にわたって地域の教育基盤となる校舎を形づくることに大きな意義と責任を感じました。
電気職
企画経営部 施設保全課
(平成16年度採用)
本プロジェクトにおいての
業務内容と役割
電気設備工事の監督員として本プロジェクトに携わりました。工事を進めるための詳細図面や採用する電気機器の承諾、現場における施工状況の確認などを行い、工事における品質を確保する役割です。工事における課題を設計者や工事施工者と共に検討、協議し解決に導きました。また、施設を管理する学校と電気のスイッチやコンセントの設置位置等について、使い勝手に気を配りながらプロジェクトを進めました。
今回の取り組みにおいて、他の職種の方との
協力の様子について教えてください
起きてはならない火災や停電の発生時に起動しなければならない消防設備・非常用発電機が、それぞれ正常に作動するために必要な設備機器の動作確認を区の建築職、機械職と連携、協力しながら各種試験を繰り返し実施しました。設備機器が正常に作動するための連動試験の際には、入念な打ち合わせを実施し、正常に動作するか、各機器に問題ないか確認したうえで建物を引き渡しています。
このプロジェクトで、先進的でチャレンジングな
取り組みと感じた点があれば教えてください
タブレット端末を活用し、打ち合わせ資料や工事における各種図面の確認、承諾をスムーズに行うことができるよう工事現場のDX化に取り組みました。工事現場での打ち合わせではペーパーレス化の推進に取り組み、更には工事現場の施工状況を確認するため、工事施工写真の電子化を推奨するなど、現場の働き方改革に寄与できるよう業務の効率に努めました。
取り組みを達成することで得られる
“意義”や“やりがい”について教えてください
現場でのDX推進による業効効率改善は、プロジェクト全体の業務からすれば僅かかも知れませんが、近年の働き方改革推進に貢献できたのではないかと感じています。

道路は人・物を安全・安心及び円滑に移動させるという重要な役割を担っており、住民の生活に大きな影響を及ぼしています。 高度経済成長期の人口増加や利便性の向上を目的に、道路等の多くの都市基盤施設が整備され、適切に管理されてきました。しかし、道路の多くが整備後数十年を経過し、今後、道路舗装の老朽化がますます進行することが想定されています。こうした状況を対策し、交通事故防止や日常生活の安全性、快適性を向上させるために、道路補修工事を実施しています。



土木職
整備係
都市基盤部 道路建設課
道路整備係
(令和5年度採用)
本プロジェクトにおいての
業務内容と役割
道路建設課道路整備係の職員として、私は主に以下の業務を担当しています。
まず、河川工事の設計と発注です。これには、現地調査、設計委託の発注、数量・金額の計算、工事業者との調整などが含まれます。
また、道路補修工事も重要な業務の一つです。現場の管理だけではなく、設計図面の確認、補修工事前の現地調査、町会長など周辺住民への説明が含まれます。
最後に、工事に関する法令や規則の遵守も重要な責務です。これらの業務を通じて、安全で快適な環境を維持・整備しています。
今回の取り組みにおいて、他の職種の方との
協力の様子について教えてください
中野区では、「中野区道路舗装維持管理計画」に基づき、計画的かつ効率的な道路の維持管理を行っています。
当該計画では、MCI値と空洞調査の結果を基に、対策する道路の優先順位を選定しています。私たち道路整備係では、道路の状態を客観的に評価するために、ひび割れ率・平坦性・わだち掘れといった舗装の劣化指標をもとにMCIを算出しています。これにより、道路の劣化状況を数値化し、補修の必要性を把握しています。
一方で、道路維持係では、路面下の空洞調査を実施し、目に見えない内部の劣化や陥没リスクを評価しています。
道路整備係と道路維持係が協力して道路の評価を行い、道路の安全性と快適性の確保に努めています。
取り組みを達成することで得られる
“意義”や“やりがい”について教えてください
道路を適切に維持管理することは、地域の安全と快適な生活環境を守るという大きな意義があります。計画的な補修を行うことで、事故の未然防止やインフラの長寿命化に貢献できます。また、住民対応や関係者との調整を通じて、地域との信頼関係を築ける点にやりがいを感じます。自分の仕事が地域の未来につながる実感を得られるのが、この仕事の魅力です。
土木職
維持係
都市基盤部 道路建設課
道路維持係
(平成27年度採用)
本プロジェクトにおいての
業務内容と役割
本事業では道路維持係として、路面下の空洞調査を担当しました。
専用探査機器を用いて、舗装内部の空洞や空隙を検出し、陥没の危険性がある箇所を特定、目視では確認できない内部劣化を数値化することで、道路の安全性向上と事故防止に努めています。
今回の取り組みにおいて、他の職種の方との
協力の様子について教えてください
今回の取り組みにおいて、私は道路維持係として、路面下の空洞調査を担当しました。目に見えない内部の劣化や陥没リスクを評価することで、道路の安全性確保に貢献しました。
道路整備係と連携し、MCI値による表面の劣化状況と合わせて総合的に道路の状態を判断し、補修の優先順位決定に寄与しました。
取り組みを達成することで得られる
“意義”や“やりがい”について教えてください
地域の暮らしを支えるうえで、道路の管理は欠かせない要素です。日々の点検や計画的な補修を通じて、事故のリスクを減らし、インフラの健全な状態を長く保つことができます。また、地域住民等と連携しながら進める業務には、人と人との信頼を築く面白さがあります。自分の取り組みが、地域の将来を形づくる一助になっていると実感できる点に、この仕事ならではの魅力を感じています。