東日本大震災後、当時住んでいた地域で長期間の停電を経験し、電気の重要性を痛感したことをきっかけに、大学で電気工学を専攻しました。大学進学を機に特別区内で生活を始めたのですが、思っていた以上にきれいで住みやすい街がとても気に入り、この地域に貢献する仕事がしたいと考えるようになりました。学んだことを生かしてたくさんの人の暮らしの役に立てるという点で、特別区の電気職は自分の思いに合った仕事です。
焼却炉から出る水の流量計やポンプ類などの電気設備の調査、委託工事の設計積算・監督を担当しています。港清掃工場は稼働開始から20年以上が経ち、現在延命化工事も進められています。設備の劣化による故障を防ぐため、日々の調査や、毎年行う焼却炉のオーバーホールなどを通じて不具合の予兆を捉え、補修や部品の交換を行っています。みなさんの生活から切り離せないごみを安定して焼却し続けられるよう、問題を予測し、トラブルを防ぐよう努めています。
たとえば「いつもと違う音がする」というわずかな違和感の裏には、大きな故障が隠れているかもしれません。工場内では五感を働かせ、普段との違いにすぐに気付けるよう心がけています。