大学時代の病院実習で生活習慣病の患者さんと関わったことで、退院後の地域での生活や健康を維持する予防活動に携わりたいと思うようになり、特別区の保健師を志しました。基礎的な自治体としての機能を持つ特別区では、保健センター、保健所、区役所などの部署によって保健師活動の特徴が異なります。地域住民に寄り添いながら、保健師の多様な業務を経験できると考え、特別区を選びました。
大きく分けて、事業業務と地区担当業務の二つがあります。事業業務では、乳幼児健診の運営や記録処理、トータルケア事業の調整、難病支援の全体調整などを行います。地区担当業務では、養育支援や支援検討会議への参加、電話相談、家庭訪問、区民活動センターなどでの健康教育や健康相談を通じて、担当地区のすべての住民の健康をサポートします。新型コロナウイルス感染症の発生後は、普段の業務とは異なる陽性者への疫学調査などに携わり、公衆衛生の最前線も経験しました。
「地域を知る」ことを大切にしています。担当地区を健康課題、社会資源、地形、立地などさまざまな観点から調査し、時にはお祭りや行事にも足を運んで地域の特性をつかんでいます。