高齢者の相談、ケースワークの進行管理をはじめ、高齢者の虐待防止や権利擁護に向けた支援、特別養護老人ホームの入所希望者名簿作成などに従事しています。
高齢者のケースワークは、相手に合わせた柔軟な対応が求められ、必ずしも正解がひとつとは限りません。現場に立つ職員も対応に迷い、判断に悩む場面が多々あります。だからこそ、職員の相談を聞いて共感するとともに、他部署の職員や高齢者の親族の方にも携わってもらうなど幅広い視点でアドバイスを心がけています。高齢者ご本人の意思を尊重し、健康状態や経済的な事情なども考慮しながら、最適な方法が見つかるようにサポートしています。
また、認知症の患者数は増加傾向にあり、その対応も求められています。たとえば、認知症が疑われる高齢者がひとり歩きをして、警察に保護されることがあります。警察で保護できるのは 24 時間と限られており、ご家族や知人が見つからない場合は、公の機関として区が対応します。過去に、身元がわからない高齢者の方を保護した際、手がかりがなくて悩みましたが、翌日になってご家族が見つかり、心の底から安堵しました。ご家族も懸命に捜索されていたとうかがい、再会時に感謝いただいたことが心に残っています。
他にも、高齢者世帯における家庭内暴力や、単身高齢者の介護サービス拒否などさまざまな事例がありますが、区として、介護事業所や地域包括支援センターなど、地域で連携しながら高齢者の方が安心して暮らせるように尽力しています。