大学院修了後、18歳以上を対象とする福祉、医療などの現場で6年間働いていました。さまざまな現場を経験して痛感したのは、高校生までの間に援助を受けることの重要性です。より小さい子どもの心理に関わりたいと考えていた頃、児童福祉法改正により、特別区に区立の児童相談所を設置することが可能になりました。新制度の下、児童福祉の充実に力を入れる特別区で心理職として子どもを支援したいと考え、志望しました。
現在は、0歳以上18歳未満の児童と家庭に関する相談に対応するケースワーカー業務を担当しています。具体的には、発育・発達や児童虐待の相談を受け、保護者の面接と聞き取り、家庭訪問、子どもの行動観察などによるアセスメント、保護者や関係機関へのアセスメント結果の説明、学校や関係機関との情報共有などを通じ、子どもの成長を支援します。相談対応は、時間との勝負だと思っているため、できるだけ素早い対応を心がけています。
人のことは、その人に教えてもらわなければ理解することはできません。経験を重ねても、相手を「分かったつもり」になることなく、常に教えてもらう姿勢で関わることが大切です。